はじめに
介護は、ただの「お世話」ではなく、人と人との関わりの積み重ねです。
特に家族が介護を担う場合、感情のすれ違いや意思疎通の難しさなど、「コミュニケーションの悩み」が大きなストレスとなることがあります。
家族介護での悩み記事で触れた悩み15選内で紹介した家族介護で起きやすいコミュニケーションの問題と、その背景、そして解決に役立つ 介護保険外サービス(自費介護)の活用方法をご紹介します。

1. 家族介護で増える“ 伝わらない ”ストレス
高齢の親を介護する子世代や、配偶者間での介護では、以下のような悩みを抱えています。
- 何度言っても伝わらない
- 怒ってしまう自分に自己嫌悪
- お互いに気を遣いすぎて言いたいことが言えない
- 介護される側が「まだ自分でできる!」と拒否する
- ちょっとしたことで喧嘩になってしまう
介護には体力だけでなく、心の余裕と冷静さが必要ですが、毎日一緒にいる家族同士だからこそ、それが難しいのが現実です。
2. なぜ家族間でコミュニケーションが難しくなるのか?
家族介護では「甘え」と「遠慮」が複雑に絡み合います。
介護する側は「一人で頑張らなければ」と抱え込み、介護される側は「申し訳ない」という思いから素直に助けを求められなくなることも。
また、世代間の価値観の違いや、長年の関係性が影響することもあります。
たとえば
- 子どもに世話されることにプライドが傷つく
- 娘が母に注意したら「小言ばかり」と反発される
- 認知症の影響で言葉のキャッチボールが困難になる
こうしたすれ違いは、家族だからこそ起きやすいのです。

◆ わたし自身の家族介護の経験から
私自身も、実際に家族の介護をしていた経験があり、家族介護の難しさを身に染みて感じたひとりです。
介護が必要になった家族が素直に甘えてくれなかったり、
私が「良かれ」と思って行ったことに反発されたり……。
どうしたらいいのかわからず、思い悩む日々が続きました。
そして、これまで知らなかったその人の一面に戸惑い、どう関わっていいのか分からなくなり、結果として距離を置いてしまいました。
未だに心のどこかに、わだかまりが残っているのが現実です。
介護の仕事に長年携わってきた私でさえ、身内の介護となると別の難しさがあるということを痛感しました。
今では言葉を交わすこともできない状態となり、悔いが残っています。
このブログ記事は、そんな私のような思いを、今、介護に向き合っているご家族にはしてほしくないという願いを込めて書いています。
「家族だから自分が介護をしたい」という思いは、とても自然で尊いものです。
けれど、その思いが強すぎると、無理をしてしまったり、感情の行き違いに苦しんでしまうこともあります。
だからこそ、家族の気持ちに寄り添える選択肢のひとつとして、第三者の力を借りる介護保険外サービス(自費介護)も、ぜひ知っておいてほしいのです。
3. 第三者が入ることで、関係がうまくいくことも
介護保険内の訪問介護サービスも頼れる支援ですが、時間や内容に制限があるため、細やかな日常のサポートが手薄になることがあります。
そこで注目されているのが、介護保険外(自費)サービスです。
自費介護では、家族以外の第三者が定期的に関わることで、以下のようなメリットがあります
- 家族間の会話の潤滑油になる
- 高齢者が遠慮なく頼れる相手になる
- 家族間での感情的になりがちな関係を和らげる
- 第三者が間に入ることで、ご家族に一時的な“心の余白”をつくる
ちょっとしたお手伝いや見守りでも、「誰かが見てくれている」という安心感が、ご家族の気持ちにも余裕を生みます。
4. 自費介護サービスでできること
介護保険外のサービスでは、時間や内容に縛られず、柔軟なサポートが可能です。
たとえば
- 短時間の訪問で話し相手になる(10〜30分)
- 買い物や昼食準備など、生活に寄り添う支援
- 家族には言いづらい「困っていること」を代わりに聞き取る
- 高齢者の様子をご家族へ報告(LINEやメールでの報告も可)
これらは「介護」というより、暮らしの伴走に近い関わりです。
その距離感が、家族介護を穏やかに整える力になります。

5. まとめ|介護は「ひとりで頑張らない」が正解
介護は、人との関係そのものです。
身体の負担だけでなく、心の負担を軽くする仕組みがあることも、ぜひ多くの方に知っていただきたいと思います。
介護保険外サービスは、「家族だけでは難しい」「家族だからこそ言いにくい」といった悩みを解消する選択肢のひとつです。
介護での悩みは「一人で頑張らない」ことが重要です。
「ちょっと聞いてみたい」「一度相談してみたい」
そのお気持ちを大切に、私たちは寄り添ってまいります。
📞 お問い合わせはこちら

